e-no 沖縄自然館

この週末は「那覇大綱挽きまつり」です

沖縄では綱引きが盛んです。



先輩が住む県南部、とある地域での綱引きは
綱を連結させる前に、東(アガリ)と西(イリ)それぞれの地域が
互いに少しでも有利になるようにポジションを取りたがるので、
喧嘩さながら、掴み合い取っ組み合いになるのは例年のこと。
初めて見た時は本当に「怖い!」と思うくらい、びっくりしました。
先輩から「うちの近くですごい綱引きがあるんだよ」と、聞いていた時は
「けんか」=「健夏」かと思っていたので、
まさか本当に喧嘩のような光景が繰り広げられるとは…!





ここの綱引きは県内でも有名なのか、テレビやカメラ、
毎年取材班も多く訪れているのですが、地元の人の中には
メディアで報道されることをあまり好んでいない方もいらっしゃるようでした。

この地域の元区長さんのお話を伺う機会をいただいたのですが
「申し訳ないけど、私はここの綱引きをメディアを通して知ってもらいたい、
広めたいとは思っていない。地域の行事だから。誰が見に来てもいいし、
来なくてもいい。ただ、広めようとすると形が変わっていってしまう」と。

考えさせられるとともに、共感することも多くあり、
忘れられない取材の一つです。

どうして沖縄ではこんなに綱引きが盛んで、小単位の地域でも行われているんだろう?
綱引きから稲作文化を連想していた私は不思議に思っていました。
秋田で大学時代を過ごした私だから、なおさらかもしれません。
秋田にも、那覇の大綱引きのような、大きな綱引きのお祭りがあります。
秋田は米どころだし、田んぼ広がる風景を常に目にしていたので、
なにも不思議に思っていなかったのですが…

この疑問を、元区長さんにぶつけてみたところ
「米はもともと南の作物」だと言われました。
びっくりして調べてみると、「東南アジアから黒潮に乗って伝来」
「インド、中国、朝鮮半島を経て九州、そして沖縄」などと
伝播ルートについては諸説あるようでした。

それか、沖縄の稲作発祥と言われる地域を巡ったり
稲作が行われていたとの記録が見られる市町村史や、行事食を調べたりと、
知るほどに疑問や不思議が生まれて、どんどん興味をもちました。
これがきっかけで、以前よりもうんと沖縄のことに詳しくなったような気がします。
職場の先輩たちに話しても「なにそれ?」と、
あまり詳しく知られていないこともたま〜にあったりもします。
でもそれも当然といえば当然?
地図で見るとこんなに小さな島なのに、本島内でも、地域性といえばいいのか、
行事の執り行われ方、様相に各地域で違いがあるし、離島を含めるとなおさら。
どうして違いが生まれているのだろう?そう考える瞬間に出会えると
ドキドキワクワク、チムドンドンしちゃいます。

最近の趣味は、古本屋で「市町村史」や民話の本、
小さな単位での聞き書き編纂のようなマニアックなものがないかを探すことです(笑)
今いちばんの宝物は、市場の古本屋さんで見つけた
『沖縄の笑いばなし』(新屋敷幸繁 氏 編著)という本(本当におもしろいです)。





今週末は、那覇大綱引きです!
あまりの人に、数年前に一度見て以来、行っていませんが…
外国の方、観光の方も多く訪れ、ある種エンターテイニングな要素が強いようにも見えますが、
綱引きの前の旗頭(秋田の竿燈に似ています!)は、那覇地域の青年、大人、子どもたちが
一生懸命練習している様子を週末に見かけます。







お祭りは、豊作や安全の「祈願」、そこに住む人々の幸せを願うもの。
世代を超え、というか地域総出で、コミュニティの一人ひとりが力を合わせる時間がある暮らしは
大変そうな一面もありますが、やはり一種の豊かさかなぁとも感じます。
沖縄にたくさんの祭り・行事があり、取材の意欲がかき立てられることを楽しみつつ、
内面ではそうした豊かさに一種の「希望」を感じているから
ワクワクが止まらないのかもしれません。
(それとも今日が満月だから!?)
沖縄は今、各地で豊年祭の季節です。








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